猫のしつけはどうしたらいい?犬とは違う「やっていいこと・ダメなこと」
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猫を初めて迎え入れようとされている方、あるいは犬は飼ったことがあるけど猫は初めてという方は、「猫のしつけってどうすればいいんだろう?」と思う方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、猫のしつけの基本的な考え方を踏まえ、「やるべきこと・やってはいけないこと」について理解を深めていきたいと思います。
そもそも猫ってしつけが必要な動物なの?
まず猫のしつけについて語る前に、そもそも猫はしつけが必要な動物なのでしょうか。
猫は犬のように飼い主や猫同士で主従関係を作る社会ではないため、基本的に人間の思い通りの行動をさせるのは不可能な動物と言われています。
この習性を知っているだけでも、猫のしつけに対する向き合い方が大きく違ってくると思います。
つまり、猫にとっては「やっていいこと、ダメなこと」を、「安全なこと、危険なこと」という視点で判断するため、「しつける」というより「やってはいけないことを覚えさせる」という考え方を持つことが大切です。
また、犬のように「叱る→褒める→学ぶ」といった訓練によって学んでいく動物ではないため、しつけのタイミングが何より重要。あなたがやって欲しくないことを教える際は、現行犯でないと効果がありません。
その際に気をつけなければいけないのは、大声で怒鳴りつけるようなしつけ方をすると、恐怖や不信感だけを植え付けてしまうため、近寄らなくなったり、猫によっては攻撃的な性格になってしまうこともあります。
そのため、犬にも共通することですが、間違っても手をあげたりすることは絶対にNGですし、そもそも猫は叱ることにしつけの効果はないということを覚えておきましょう。
猫のしつけが必要となるシーンとしつけ方
猫のしつけが必要と感じるシーンは、猫の性格によっていろいろとあります。
- 高いところに積んだ物や花瓶を倒す
- トイレ(おしっこやうんち)に失敗する
- 柱やタンスなどで爪とぎをする
- 人の食べ物を食べる
- 生ゴミをあさる
- 配線コードやスマートフォンの充電ケーブルを噛みちぎる
ここでは、この中から比較的悩む方が多い「トイレ・爪とぎ・人の食べ物を食べる」の3つについて、しつけ方のポイントをお伝えしていきましょう。
トイレのしつけ方
猫は基本的に専用のトイレさえ用意すれば教えなくても勝手にトイレを覚えてくれます。
ただし、まだトイレを覚えていない子猫だったり、外で暮らしていた保護猫を迎え入れる際はトイレに失敗することもあり、しかも一度失敗してしまうと治るまで時間がかかってしまいます。
トイレに失敗してしまう猫については、トイレサインを見つけたら都度トイレに連れて行ってあげるようにしましょう。
ただ、四六時中観察するわけにはいきませんので、失敗してしまう場所の付近にトイレを移動したり、トイレの数を増やしてあげるのも対策の一つ。
また、雄猫はマーキング目的でトイレに失敗する子もいるため、繰り返しマーキングしないように粗相をしてしまった箇所は完全に消臭しておくことも大切です。
爪とぎのしつけ方
猫は本来狩りをする動物なので、獲物を捕えたり高いところに登ったりするのに使う爪のケアをするために、爪とぎを行う習性があります。
そのため、家の中の柱やタンスなど木製のところがあると、本能的に爪とぎをしてしまうのが飼い主を悩ますところです。
トイレと同じように爪とぎの瞬間を見つけたら、そっと抱きかかえて爪とぎの場所に連れて行くのもよいですが、爪をといでしまう場所に保護シートを貼って、爪とぎに不快感を与えるのも有効です。
また、猫によっては四足で爪をとぐのが好きな子もいれば、立ってとぐのが好きな子もいるため、愛猫の行動をよく観察し、その子にあった爪とぎを用意すれば、そこで爪とぎをしてくれる場合もあります。
現在では市販の爪とぎグッズもたくさん種類がありますので、ぜひ愛猫が気にいる爪とぎを探してみてくださいね。
人の食べ物を欲しがる際のしつけ方
人の食べ物をつまみ食いして以来、毎回食事の際に欲しがるようになってしまうこともあります。とくに外で暮らしていた猫は人の物を食べたがる傾向にあるので、悩む飼い主さんも多いと思います。
猫の手の届く範囲に人が食べる物を置かないことが基本になりますが、人の物を食べようとした時に缶詰やパウチなど、いつもとは違う贅沢フードをあげるのも有効です。
また、人が食べる物でも味付けしていない茹でたササミやマグロなどはOKですので、「これは美味しい♪」と思ってくれるフードを見つけて欲しがった時にあげてみてくださいね。
ただし、猫に食べさせてはいけない食材もいくつかありますので注意が必要。この辺りは別記事で詳しく触れていきたいと思いますので、ぜひ参考にしてくださいね。
猫のしつけは焦らないこと。心に余裕を持って愛猫と向き合おう
猫が食卓の上に乗ってつまみ食いをしたり、高い場所から物を落としたりされると、つい叱ってしまいたくなってしまうもの。ただ、その際にどんなに叱っても大声で怒鳴っても、猫のしつけにはなりません。
猫のしつけに必要なのは、「やってはいけないこと」を教えるタイミングと根気強く教え続ける心の余裕です。
「しつけをしなきゃ」と思うのではなく、愛猫とのコミュニケーションの時間だと思って、焦らずじっくりと向き合って見てくださいね。
著者情報
Fumi.T
鹿児島県の離島に移住して10年。現在はWebフリーランスとして活動中。
妻の無類の猫好きが高じて、先住猫と保護猫合わせて7匹を飼っているほか、地域猫活動にもWeb担当として参画中。
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住み始めてからもずっと安心、ずっと笑顔で暮らしていただきたい。そんな想いで動物の専門家とスタートしました。
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